わだりんぶろぐ2

ポエム集

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年読んだ本

31冊でした。気になった一節とともに、印象に残った順に並べました。 一汁一菜でよいという提案(土井善晴)掃除する前の庭に戻ってしまったのではなく、掃き清めた新しい庭に、新しい木の葉が落ちたのです。悲しみの秘義(若松英輔)かつて日本人は、「かな…

「作りながら考えるんだよ」

毎度こどもの言葉には、はっとさせられる。だって何作ればいいかわからないし、と工作のお誘いに乗り気ではなかった私へ。「こどもは作りながら考えるから工作がじょうずなんだよ」と教えてくれた。確かにおとなは前以て考えすぎる。何を作ろうか、形は、素…

絶望さえも、ない

バスに脚の悪い少女が乗ってきた。気を利かせた中年男性が優先席に座るよう促す。一見するとほんわか心温まる光景。だけど傍らにいた僕はとても悲しくなった。何も行動できなかった自分が悔しい、というのはある。だがそんなレベルではない、深くどうしよう…

幸せについて

幸せって不確かなもの。同じ景色を見ていても、一夜にして見え方が変わってしまうこともある。いま幸せだと思っている人たち。あなたはあなたの幸せを本当に噛み締めて、考えて、真に自分のものとしようとしているか。いま幸せでないと思っている人たち。尽…

綺麗ごと

言葉って哀しいね話せば話すほど傷は深くなるのに食事って哀しいね食べれば食べるほど命を奪うのに愛するって哀しいね愛すれば愛するほど破滅に向かうのに生きるって哀しいね生きれば生きるほど苦しいのにそれでもこの世界は美しいというのかい嘘だ、綺麗ご…

コンプレックス

色んなコンプレックスがあるもんだなあって思うけど、僕の場合は頭いいとか言われるのがコンプレックスだよ。自慢したいわけではないよ。大学名聞かれて言うと突然相手が不機嫌になったりする。だから極力明かさないよ。肩書きで評価されたくないとも思う。…

野菜は死んだ

畑の土を少し手に取って擦り潰してみると愕然とする。ただふわふわと柔らかいだけで、生命の気配がまったくしない。痩せているとかいう問題ではなく、死の香りさえする。土は作物を据え付けるだけの媒体に成り下がり、そこに本来存在するはずの菌類や小動物…

新しい生活様式

科学技術も芸術も、時代の先行きを示すものでなければならないと思う。ところがどうか。私達がやっているのは時代の後追いばかりではないか。新しい生活様式、なんてものがもてはやされ、皆喜々として個を隔離しようと取り組んでいるが、それは私達が本当に…

行くところ

5歳の子が我が儘の盛りで、公園でひとしきり遊んだ後、よしお父さんの好きな福鼓楼に行こうと言うと、泣いて抵抗するんです。近くの蕎麦屋に行きたいと。いや、もう公園で遊んだから次はお父さんの行きたいところに行くんだ、とこちらも主張するが、頑なに…

近所の庭主さん

華やかな成功を手に入れるよりも、たくさんの人に認められるよりも、僕にとっては庭にミミズがいることの方が価値がある。小さくてもいい。そこで植物や小動物や菌類など、生命が息付いていて、僕の暮らしと関わっていること。そんなことが、涙が出そうにな…

新型コロナ雑感

1.日常がいとも簡単に失われた。人間が築き上げてきた価値観が一瞬にして崩壊した。哀れだ。新型コロナウイルスの出現は行き過ぎた金融資本主義社会への警告だ。金が金を産むことの魅力に取り憑かれ、本当の豊かさが失われてしまった。すべてのものが世界…

揺らぎ

春が来ました。不思議なものです。暖かい日が続いたあと、また冬へと戻るかのような寒さが訪れ、何度もそんなことを繰り返しながら、毎年確かに春がやって来ます。木々や生き物達はそのことを知っていますから、凍てつくような寒さの繰り返しに心折れること…

新型コロナウイルスと私

新型コロナウイルスで騒がしい御時世です。政府の発表を信じるならば、感染率は年賀くじ1等に当選するほど低く、死亡率は宝くじ1等に当選するほど低いことになります。しかしながら、実際の感染者数はもっともっと多いはずで、症状は風邪に似て軽く、感染し…

my work

my workという表現、とてもいいなと思いました。誇りを感じます。workという言葉は、仕事や労働という意味ですが、日本語にしたときに感じるようなネガティブな印象が全く無いですね。組織のため、お金のため、承認欲求のため、仕方なくではなく、生きるため…

むず痒い気持ち

寝起きの悪い息子が布団の中で甘えてくる。唇が付きそうな距離になる。私は何とも言えないむず痒い気持ちになる。その生命体は自分の分身であるようにも感じるし、知らぬ何処かからやって来た異質なものにも感じる。顔貌は明らかに私に似ている。しかし、私…