わだりんぶろぐ2

ポエム集

持続可能な成長

持続可能な成長ってあり得るのだろうか、と思うのです。それが物質的や経済的な成長を指すのならば。エネルギー、資源、生命、そういった周囲の環境を食い潰して、自らの種が発展する、というのが私たちの成長に対する考え方でした。それはSDGs後も変わっていないのではないでしょうか。

 

CO2の排出を抑えようという取り組みはその象徴的なもので、環境は支配できるという西洋的な価値観の現れです。CO2さえ減らせば温暖化を制御できるという思考はあまりに浅はかで、地球はもっと複雑なバランスの上に成立していると私は思います。自然への畏怖のようなものがなければ、この先地球とうまく付き合っていくことはできないでしょう。

 

持続可能な成長は、物質や経済の成長ではなく、幸福の成長にシフトするべきです。幸福に生きたいというのは誰もが願うことですが、その手段として自然を消費する、物を増やす、金を増やす、そのために人口を増やすのがずっと有効だった。でもその限界が見えてきたわけです。

 

日本では出生率が下がっている。この先、人口が大きく減るだろう。これは幸福に生きたいという人間の本能だと私は思います。幸福の総数=人の総数、で語ることができた時代が終わろうとしている。そのことを誰に教わるともなく察知しているのは私たち自身なのです。政府は今更慌てて付け焼き刃な対策を打とうとしているが、そう悲観することではない。日本は新しい幸福の形を模索するフェーズに、世界に先駆けて入ったのだ。希望に溢れた喜ぶべきことだと僕は思います。