一汁一菜でよいという提案
(土井善晴)
掃除する前の庭に戻ってしまったのではなく、掃き清めた新しい庭に、新しい木の葉が落ちたのです。
悲しみの秘義
(若松英輔)
かつて日本人は、「かなし」を、「悲し」とだけでなく、「愛し」あるいは「美し」とすら書いて「かなし」と読んだ。
愛するということ
(エーリッヒ・フロム)
一人の人をほんとうに愛するとは、すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛することである
禅
(鈴木大拙)
人間の心の最大の難点は、それが、実在を解釈するために概念を創り出すことができる一方、その概念を実在化して、あたかも実在するもののように扱うことである
自分自身への審問
(辺見庸)
己の心の喪明に鈍感であったこと。見る者に奇矯と言われようと当惑されようと必死でしがみつき、まさぐることのできるような存在を拒んできたこと。この無明長夜を独りでも歩けるとわれ知らず過信してきたこと。
木曜日の子ども
(重松清)
世界の終わりを見た目だ、と高木は上田に話した。あいつも、おまえと同じように世界の終わりを見たんだよ。
アロハで猟師、はじめました
(近藤康太郎)
グレーゾーンに、生きる。ニッチを探す。
固定種野菜の種と育て方
(野口勲)
肥料を与えるから作物は弱くなる
私は絶対許さない
(雪村葉子)
ーそれなら?ねえ、それならあんたは一体誰なの?
ーあなたこそ誰よ?
ー私?私は十五歳の元日に死んだあなたよ。わかっているくせに。
植物は〈知性〉をもっている
(ステファノ・マングーゾ)
植物の知性を研究すれば、私たち人間にとって、自分たちと異なる方法で思考する生命システムを理解するのが、どれほどむずかしいことかがわかる
(森下典子)
言えばきっと、言葉の空振りになるのがわかる。思いや感情に、言葉が追いつかないのだ。だから無言のまま、わが身と同じ大きさのたぎる思いを、ぐっと飲み込んで、座っているしかなかった。
マザー・テレサ あふれる愛
(沖守弘)
人間にとってもっとも悲しむべきことは、病気でも貧乏でもない、自分はこの世に不要な人間なのだと思いこむことだ
痴漢外来
(原田隆之)
「つらいだろう」
これを聞いた彼は、まるで心の中を覆っていた氷が一瞬のうちに溶け出したかのように、目から涙があふれてくるのを止めることができなくなった。
楽園のカンヴァス
(原田マハ)
傑作というものは、すべてが相当な醜さを持って生まれてくる。この醜さは、新しいことを新しい方法で表現するために、創造者が闘った証しなのだ。
クマのあたりまえ
(魚住直子)
「なにがさびしいの?」
「だって、『おもしろい』っていいあっても、ほんとうはわかりあってないってこと?」
21世紀の日本人へ
(柳田国男)
たとえば「知らないわ」という人は、ただの一度でも他人の知らぬというのをそう謂う例がありません
歴史の大局を見渡す
(ウィル・デュラント)
自由と平等が手をとり合うのを自然がほほ笑みながら見ているというのは、ユートピアでの話である。自由と平等は深い恨みをいだく永遠の敵同士で、一方が栄えると一方が滅びる。
2030年の世界地図帳
(落合陽一)
思想的な両端を保ち行き来する発想がこの時代には有効ではないかと私は考えています
料理の四面体
(玉村豊男)
さきの袋からよく熟した真赤なトマトを三つ四つ取り出し、ヘタは手でもぎとって小川に捨て、トマトはそのまま鍋の上で手で握り潰した
ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」
(山極寿一)
幸福は仲間とともに感じるもので、信頼は金や言葉ではなく、ともに生きた時間によって強められるものだ
芸術的創造は脳のどこから産まれるか?
(大黒達也)
脳は外界の現象を"予測"し、その予測値を符号化している
最後の秘境東京藝大
(二宮敦人)
アートは一つのツール、なんじゃないですかね。人が人であるための
耳の聞こえない人、オモロイやん!(大谷邦郎)
自己表現させたいんです。まわりに自分のことをわかってもらうためには、自己表現、自己発信するしかないじゃないですか。
システムトレード発見のポイント
(斉藤正章)
単利でのバックテスト結果では"若干"であっても、複利ではこれだけ大きなドローダウンとなってしまうわけです
鈍感な世界に生きる敏感な人たち
(イルセ・サン)
敏感さから最大限の喜びを引き出すには、敏感であることを楽しむ機会を確保することが大切です
大暴落1929
(ジョン・K・ガルブレイス)
ブームというものは発生してからでなければ阻止することはできない。そして発生してしまえば、それを阻止する策がいずれ訪れる終焉を早めるだけのようにみえる。
サイコパスに学ぶ成功法則
(ケヴィン・ダットン)
君が感じていることは、ただ感じていることにすぎない。雲みたいに頭のなかなかを漂い、行ったり来たりする思考によって発生する、ニューラル・ネットワークという物質を通る電気信号にすぎない。
会社四季報の達人が教える10倍株100倍株の探し方
(渡部清二)
PERには世間一般で知られる「指標」という視点だけでなく、もう1つ「期待値」という視点もあるのだ
あなたも株のプロになれる
(立花義正)
上手に描こうとも思わず、自分の感じたそのままを描けるようにならなければ本当の美しさは描けません
ディープ・シンキング
(ジョン・ブロックマン)
あらゆるものを制御する機械を構築できると信じる人々に対する自然の反応は、彼ら自身を制御する機械をつくらせることだろう
行動経済学の使い方
(大竹文雄)
行動経済学では、健康リスクに対する考え方にバイアスがあったり、計算能力に限界が存在することで不健康な人か過小にしか民間医療保険に加入しない可能性を考える