毎度こどもの言葉には、はっとさせられる。
だって何作ればいいかわからないし、と工作のお誘いに乗り気ではなかった私へ。
「こどもは作りながら考えるから工作がじょうずなんだよ」
と教えてくれた。
確かにおとなは前以て考えすぎる。
何を作ろうか、形は、素材は、方法は、強度は、テクスチュアは。
すべてが描けてからでないと動き出せない。
しかし、結果、こどもが作るもののほうが圧倒的に躍動感があり生命的なので、驚く。
おとなとこどもを競わせた試みがある。制限時間内で紙を使って出来るだけ高いタワーを作るというような試みだったと思う。おとなは優秀な人たちであったがあれこれ議論しているうちに時間が過ぎ惨敗、こどもは試行錯誤を重ね高いタワーを積み上げた。
作ることの身体性ということを最近考えている。(そう、愚かだがただ考えている。)
設計図を描くことは大事だが、設計図通りに作ることに価値はない。それはコンピューターとロボットに任せれば良い時代になった。
しかし、創造の過程に人間の身体を介在させる以上、完璧に設計図通りには作れない。であれば、身体性こそが重視されるべきであろう。
世界と思考との間に、意志を持って身体を置くのだ。
そんな作品を作っていこう。