人は皆孤独だよ、孤独を抱えて生きていくんだよ。いくら友達に囲まれていたって、酒を酌み交わしたって、一時の温もりを求めたって、孤独は拭い去れない。と悲しい人が言うので反論したかった。
すっかり忘れてしまっていたが、僕も結婚する前どうしようもない孤独を感じていたよね。恋愛に関してはろくな成功体験がなかったので、満たされない気持ちをいつも抱えていた。その意味では、奥さんが最後の承認欲求を満たしてくれたのだよね。
それでこの先、奥さんや家族がいなくなったとして自分は孤独かというと、喪失感はあるだろうが孤独ではない気がしている。それは家族を愛していないからではなくて、大袈裟な言い方かもしれないが、この世界を愛しているからです。鳥や木や花や虫やすべての人と、一体であると感じるからです。
だから孤独と真剣に向き合わなければならない、というのはその通りだけれど、人は本質的に孤独だというのは違うと思う。孤独と向き合い続けていると、いつか孤独を手放せるときが来るのだと思う。その過程で承認欲求が満たされる必要があるのかどうかは難しいテーマだけど。
